角結膜手術
角結膜手術
「目薬をさしても目が乾く」「一日中目薬が手放せない」そんな重度のドライアイにお困りではありませんか?点眼治療だけでは改善が難しい場合には、「涙点プラグ」という涙の出口を塞いで潤いを保つ治療があります。
涙が鼻へ流れ出ないように涙の出口である「涙点」を柔らかいシリコーンのプラグで一時的に閉じて潤いを保ちます。
メリット
注意点
重症例でプラグでも効果が不十分な場合や、プラグが何度も外れてしまう方に涙点を永久的に閉じる手術を行います。
メリット
注意点
目薬による麻酔後、専用の器具で涙点にプラグを挿入します
所要時間は数分で、両目同時の手術も可能です
当日からメイク・洗顔可能です。
痛みや不快感はほとんどありません
局所麻酔を使用した日帰り手術です。
所要時間:片目約10分で、両目同時の手術も可能です
当日からメイク・洗顔可能です。
重度のドライアイから軽度まで、患者様の症状に応じた最適な治療法をご提案します
まずは涙点プラグから始めて、効果を確認しながら必要に応じて永久閉鎖術をご検討いただけます。
当院ではIPL(光治療)も行っており、複数の治療を組み合わせた総合的なドライアイ治療が可能です。
涙点プラグ・涙点閉鎖術は健康保険が適用されます。
※涙点プラグは使用する本数により費用が変動します
涙点プラグは一時的な治療です。効果が十分でなければ外すことができ、逆に症状が改善すれば除去することも可能です。
特別な制限はありませんが、目をこすりすぎないよう注意してください。
涙点プラグは挿入直後から効果を実感される方が多いです。
主な副作用は以下の通りです。
涙点プラグの場合
涙点閉鎖術の場合
「目薬だけでは限界を感じている」「もっと効果的な治療はないか」など、どんなお悩みでもまずはご相談ください。
ドライアイの程度を詳しく検査し、最適な治療法をご提案いたします。
「目に白い膜のようなものがついてる」「見た目が気になって人と話すのが辛い」そのようなお悩みはありませんか?
実は、それは「翼状片(よくじょうへん)」という病気かもしれません。
翼状片は、結膜(白目の表面)が角膜(黒目)に向かって三角形状に侵入してくる病気です。
三角形が翼のような形であることから「翼状片(よくじょうへん)」と名付けられました。
原因としては紫外線や乾燥、慢性的な刺激が関与していると考えられています。
軽度の翼状片は点眼治療でごろごろなどの症状を抑えることが可能ですが、以下のような場合は手術が必要です。
翼状片を切除後、白目の表面の粘膜である結膜を正常部位から切除した部分に移植します。日帰りで片目30分程度の手術です。
手術後、抗菌薬やステロイドの目薬を使用し、感染症予防と炎症の軽減を図ります。
術後1年間にわたり定期的な診察を受ける必要があります。
大学病院での手術経験を持つ院長が、すべての手術を責任を持って担当いたします。
翼状片を取り除くだけでは高率で再発します。再発を防ぐために正常な結膜を移植する手術を行います。
ご希望に応じて、生体接着剤(フィブリン糊)を用いた「縫わない翼状片手術」にも対応可能です。
手術後の痛みの軽減、再発率の軽減などの報告があります。
翼状片手術は健康保険が適用されます。
「手術が必要かわからない」「見た目が気になる」「手術は必要ないと言われたけどごろごろする」など、どんな小さなお悩みでも遠慮なくご相談ください。
検査だけでも承っています。まずは現在の状態を詳しく調べて、最適な治療法を一緒に考えましょう。
手術中は局所麻酔を使用するため、痛みはほとんどありません。手術後は多少の痛みがありますが、痛み止めの内服薬と治療用のソフトコンタクトレンズで和らげることができます。
再発を防ぐための術式を採用していますが、体質や年齢などにより数%の確率で再発することがあります。
技術的には可能ですが、翼状片手術後に乱視が安定してから白内障手術を行う方が、より良い見え方が期待できるため、当院では段階的な治療をおすすめしています。
若い方の翼状片は非常に再発率が高く、手術の難易度も高いとされています。しかし当院では、視力に影響が出ているなど医学的に必要があれば、10代の方でも手術を行います。院長はこの分野について第128回日本眼科学総会(国際フォーラム)でも発表しており、困難な症例にも対応可能です。
(若年者の再発翼状片手術・羊膜移植術に生理的組織接着剤を用いた1例A case of recurrent pterygium surgery with fibrin glue in a young patient)
「涙があふれて困る」「目がゴロゴロする」
こうした症状があるのに、ドライアイの治療ではなかなか良くならない方は、結膜弛緩症が隠れているかもしれません。
結膜弛緩症とは、加齢などの影響で白目(結膜)がたるみ、シワが出来てしまう病気です。
中高年の方、特に60歳以上の方に多く見られ、長年のまばたきや紫外線、摩擦などの刺激が影響していると考えられています。
この“たるんだ結膜”が目の表面を刺激したり、涙の排出路を塞いでしまったりすることで、次のような症状が生じます。
結膜がたるむと、涙が本来の目頭側にある出口ではなく、結膜のたるみに沿って頬に流れてしまうためです。
点眼などの保存的治療
軽度の場合には、ヒアルロン酸点眼薬などのドライアイ点眼薬で症状を和らげることも可能です。
手術による治療(保険適用)
根本的なたるみの改善には手術が必要となります。
目薬による麻酔後、専用の医療機器でたるんだ結膜の余分な部分を処理し、なめらかな状態に整えることで症状の改善を図ります。
日帰りで片目10分程度の手術です。
手術後、抗菌薬やステロイドの目薬を使用し、感染症予防と炎症の軽減を図ります。手術後はおおむね3か月間、定期的な診察を受けていただきます。
※結膜弛緩症の手術は、保険制度上、白内障や翼状片と同日に同時手術を行うことができません。そのため、他の疾患がある場合には段階的に時期を分けて治療をご案内しています
慶應義塾大学病院で結膜弛緩症手術を担当していた院長がすべての手術を担当します。
似た症状のドライアイとの違いを正確に診断し、適切な治療をご提案します。
10分程度の短時間手術で、当日から通常の生活が可能です。
結膜弛緩症の手術は健康保険が適用されます。
ドライアイは涙の量や質の問題ですが、結膜弛緩症は結膜のたるみが原因でごろごろします。ドライアイの点眼で改善しない場合は、結膜弛緩症の可能性があります。
手術中は目薬による麻酔を使用するため、痛みはほとんどありません。 手術後は多少の痛みがありますが、痛み止めの内服薬で和らげることができます。
多くの方で症状の改善が期待できます。ただし、体質や再発傾向がある方では、しばらくすると再発する場合もあります。必要に応じて、再度手術を行うことも可能です。
「ドライアイかと思っていたが良くならない」「涙が止まらず困っている」など、どんなお悩みでもご相談ください。必要に応じて涙の状態や結膜の形状を詳しく検査し、保険診療の範囲内で最適な治療法をご提案いたします。
角膜は黒目の最前面にある透明な組織で、光を取り込み、ピントを合わせる働きを持ちます。ここに混濁や変形が生じると、視力が大きく低下します。
角膜移植とは、視機能を損なった角膜を取り除き、健康な角膜の提供を受けて移植する方法です。
日本では、毎年約1,400件の角膜が献眼によって提供されていますが、国内の提供数は不足しており、患者様が何年も提供を待つことも珍しくありません。その間に視力がさらに悪化してしまうケースもあります。当院では国内提供角膜に加え、海外ドナー角膜(CorneaGen社)を使用できる連携施設と協力し、この課題の解決に取り組んでいます。
角膜移植には、いくつかの手術方法があり混濁の程度や部位を元に最適な方法を選択します。
全層角膜移植
角膜のすべての層を入れ替える基本的な術式です。
適応:水疱性角膜症、広範な角膜混濁など
表層・深層層状角膜移植
角膜の表層から深層の一部までを部分的に入れ替える方法です。
適応:円錐角膜、角膜ジストロフィ、角膜混濁、角膜デルモイドなど
角膜内皮移植
角膜の最も内側にある「内皮」と呼ばれる層を移植する方法です。
適応:水疱性角膜症
図:角膜内皮移植後の断面図
手術前矯正(0.4)の視力が白内障手術及び角膜内皮移植により手術後矯正(1.2)まで改善しました。(執刀医院長)
(矢島・三田村ら、2024年日本角膜学会総会・日本角膜移植学会)
角膜移植は病状に応じて最適な術式やタイミングが異なります。
「角膜移植が必要なのか知りたい」「術後管理ができる病院を探している」など、どんなご相談でもお気軽にお申し付けください。
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