近視予防・治療
近視予防・治療
近視は、一度進行すると自然に元に戻ることはありません。近年、近視は単なる視力の問題にとどまらず、進行することで将来的に網膜剥離・緑内障・黄斑変性などの重篤な目の病気を引き起こすリスクが高まることがわかってきました。
また、強度近視になると眼鏡のレンズが厚くなり、目が小さく見えるなど、見た目に関する悩みにつながることもあります。そのため、近年では近視の進行を抑える治療や、視力を補正するさまざまな方法が開発されています。
こうしたお悩みに対して、当院では年齢やライフスタイルに応じた4つの近視治療をご用意しています。
| 治療法 | 対象年齢 | 目的 | 特徴 | おすすめの方 |
|---|---|---|---|---|
| ICL | 21歳〜 | 視力矯正 | 手術で裸眼生活が可能 | 大人で眼鏡・コンタクトが不自由な方 |
| オルソケラトロジー | 6歳〜 | 視力矯正+進行抑制 | 寝る前につけるコンタクト | 小中高生/手術を避けたい方 |
| リジュセアミニ点眼 | 制限なし | 進行抑制のみ | 1日1回点眼 | 手軽に始めたい方 |
| レッドライト | 3〜16歳 | 進行抑制のみ | 自宅で1日2回光照射 | 進行をしっかりおさえたい方 |
そんな方におすすめの視力矯正法が、「オルソケラトロジー(ナイトレンズ)」です。
オルソケラトロジーは、夜間寝ている間に専用のハードコンタクトレンズを装用することで、角膜の形をやさしく整え、日中を裸眼で過ごせるようにする治療法です。
手術をせずに、日中を裸眼で快適に過ごせることが最大の特徴です。さらに、近視の進行を抑える効果も確認されており、特に成長期のお子様におすすめです。
適応検査
視力、角膜の形、涙の状態などを詳しく調べます。
トライアル装用・フィッティング
お試しレンズを装用し、目に合っているかを確認します。
処方・レンズ注文
検査結果をもとにオーダーメイドレンズを注文いたします。
装用指導・ご自宅で装用開始
正しいつけ方・外し方・レンズケア方法を指導した上で、夜間装用を開始します。
経過観察
定期的に来院いただき、角膜の状態や視力の安定を確認します。
レンズケアを怠ると、角膜感染症などのリスクが上がります。
違和感・痛み・視力の変化を感じた場合は、使用を中止してご相談ください。
| 項目 | 金額(両眼) |
|---|---|
| 初回適応検査 | 5,500円(税込) |
| トライアル装用(返金なし) | 40,000円(税込) |
| 1年目:レンズ代金+指導+定期検査+ケア用品(メーカーのルールにより1年間は途中解約不可) | 200,000円(税込) |
| 2年目以降:定期検査(3か月毎)・レンズ代金・ケア用品 | 15,000(予定)円/月(税込) |
はい。視力を安定して保つには、原則として毎晩の装用が必要です。レンズを使わない日が続くと徐々に角膜の形が戻り、視力も元に戻っていきますが、これは「やめれば元に戻せる」ことでもあり、初めての方にも安心して始めていただける理由の一つです。
装用初期に違和感を感じることがありますが、数日で慣れる方がほとんどです。
小学校低学年(6歳頃)から大人まで使用可能です。ただし、小学生のお子様の場合は、レンズの取り扱いやケアに慣れるまで、ご家族のサポートが必要になります。
近視の進行を完全に止めることはできませんが、オルソケラトロジー単独でも、装用開始から2年間で進行をおおよそ32〜63%抑制できたという報告があります。また、アトロピン点眼との併用により、さらに高い抑制効果が報告されています。より確実に近視の進行を抑制できる可能性が、国内外の研究で示されています。近視が強くなると、将来の目の病気や、眼鏡による見た目の悩みにつながることもあるため、早めの対策が重要です。
大切なお子様の瞳を、近視の進行から守りたい。活発な学生時代を、視力を気にせず思い切り過ごしてほしい。その想いに応える治療法が、オルソケラトロジーです。
当院では、院長がコンタクトレンズ関連の角膜感染症の診療経験を豊富に持つことから、安全にオルソケラトロジーを続けていただける体制を整えています。はじめての方でも、どうぞ安心してご相談ください。
そんなご家庭に向けた新しい選択肢が、リジュセアミニ点眼液 0.025%(低濃度アトロピン点眼)です。
リジュセアミニは、日本で初めて承認された小児の近視進行抑制を目的とした点眼薬です。有効成分は低濃度アトロピン(0.025%)で、視力回復を目的とするのではなく、近視の進行をゆるやかに抑えることを目的とした治療です。近視は一度進行すると元に戻らないため、「近視かも?」と感じた早期からの治療開始が重要です。低濃度アトロピンは、近視の進行をおよそ30〜50%抑制する効果が国内外で報告されています。
寝る前にリジュセアミニ点眼液を1日1回点眼することで、近視進行を抑えることを目的としています。
年齢や近視度数による制限はありません。
初診・適応検査
視力・眼軸長・眼圧・屈折値などを測定し、治療の適応を判断します。
点眼開始
問題がなければ、寝る前に1日1回、片眼につき1滴ずつ点眼を開始します。
定期検査(3か月ごと)
近視の進行状況を確認しながら、点眼を継続します。治療は原則として10代後半までの継続が望ましいとされています。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 年間契約プラン |
年間 120,000円
|
| 月払いプラン | 月額 15,000円 |
| 追加料金 |
|
この点眼薬には、以下のような副作用が起こることがあります。羞明(しゅうめい):まぶしく感じることがあります。霧視(むし):かすんで見えることがあります。
まれに、視力の低下・頭痛・まぶたのかゆみや赤みが報告されています。また、治療を途中で中止すると、近視が一時的に急激に進むことがあります。これらの症状が続く場合や、気になることがあれば、診察の際にご相談ください。
いいえ。本治療は視力を回復させるものではなく、近視の進行をゆるやかに抑えることを目的としています。視力を矯正して日中を裸眼で過ごしたい方には、夜間に専用レンズを装用する「オルソケラトロジー」という治療法があります。また、リジュセアミニ点眼とオルソケラトロジーを併用することで、より高い近視進行抑制効果が期待できると報告されています。
明確な年齢制限はないため、小学校入学前のお子様でも使用を始めることができます。医師の判断のもと、年齢にかかわらず安全に使用できるかを確認したうえで治療を行います。
明確な制限はありません。国内の臨床試験では軽度から中等度の近視のお子様を対象に研究が行われましたが、海外では強度近視のお子様でも予防効果が確認されています。
近視の進行は、小学校入学前から始まることもあります。この治療は「進行を抑える」ことを目的としているため、近視とわかった段階で、できるだけ早く始めるのが理想です。
近視が強くなると、将来的に網膜剥離・緑内障・黄斑変性などの重大な目の病気を起こしやすくなることがわかっています。また、強度近視では眼鏡のレンズが非常に厚くなり、目が小さく見える・顔の印象が変わるといった見た目の悩みも生じることがあります。そのため、早期から進行を抑えることが大切です。
近視は、8歳から15歳頃にもっとも急激に進行し、20代前半まで悪化が続くことがあります。そのため、原則として10代後半までの継続が望ましいとされています。
副作用は軽度なことが多いですが、体質によっては羞明(まぶしさ)・霧視(かすみ)などが出ることがあります。これらの症状は、目薬を中止すれば自然に回復しますので、ご安心ください。
はい、併用可能です。低濃度アトロピン点眼単独でも、近視の進行をおおよそ30〜50%抑制する効果が報告されています。さらに、オルソケラトロジーとの併用により、より確実に近視の進行を抑制できる可能性が、国内外の研究で示されています。リジュセアミニ点眼は、あくまで近視の進行を抑えることが目的の治療です。日中を裸眼で快適に過ごしたい場合には、オルソケラトロジーとの併用がおすすめです。
大切なお子様の瞳を、近視の進行から守りたい。その想いに応える治療法が、リジュセアミニ点眼治療です。1日1回、就寝前の手軽なケアで、未来の視力を守ります。
お気軽にご相談ください。
そんな方におすすめの近視進行抑制治療が、「レッドライト治療」です。
レッドライト治療は、650nmの低レベル赤色光を眼に当てることで近視の進行を抑制する治療法です。2022年のアメリカ眼科学会雑誌に、レッドライト治療法の非常に高い近視進行抑制効果が発表されたことで、世界中で大きな話題となりました。
治療にはオーストラリアの会社が開発した世界初の家庭用近視治療器を使用します。ご自宅で1日2回、1回3分間の治療を週5日間行います。1年間でおよそ87.7%の近視進行抑制が報告されています。
アイライジング(Eyerising)近視治療用機器は、日本国内では未承認の医療機器ですが、ヨーロッパ、イギリス、オーストラリアをはじめとする30か国以上で医療機器として承認されており、これまでに15万人以上のお子様に使用された実績があります。
適応検査
視力、眼軸長、OCT検査などを行い、治療の適応を判断します。
治療説明・機器貸与
治療方法、リスク、費用について詳しくご説明し、治療用機器をお貸しします。
治療開始
ご自宅で1日2回、1回3分間の治療を開始します。週5日間、4時間以上の間隔をあけて行います。
定期検査
治療開始後1か月後、3か月後以降3か月毎に定期検査を行います。
まぶしさ、残像などが一時的に生じることがあります。
通常は治療後数分以内に消失し、回数を重ねると軽減することが報告されています。万が一5分以上の羞明や残像が3回以上続く場合は使用を中止し、医師にご相談ください。重大な副作用として、網膜障害や視力低下の報告がありますが、光治療に対する過敏症がある場合に起こる稀な有害事象で、治療中止数か月後には症状が回復したと報告されています。
当院では、これらのリスクを最小限に抑えるため、適応判定と定期的な検査(3か月毎)を徹底し安全性に配慮した治療を行います。
| 適応検査 | 16,500円 | 視力や眼底の検査費用 |
|---|---|---|
| 治療費・検査費 | 165,000円(2人目以降55,000円) | デバイス貸与+治療開始後 1,3,6,12か月後の検査費用 |
| 検査費 | 11,000円 | 1来院ごとの検査費用(6か月毎・年2回) |
|---|
| 毎月払い | 8,250円 | |
|---|---|---|
| 1年分一括払い | 89,100円 | 10%オフ |
| 2年分一括払い | 158,400円 | 20%オフ |
目安としては3歳から16歳までが対象となります。治療前には視力や眼軸長などの検査を行い、医師が安全に実施できるかどうかを確認します。
痛みはまったくありません。低レベルの赤色光なので、まぶしさを感じる程度ですので安心して使用することが可能です。
抑制効果においては、単独で最も優れた治療です。海外臨床試験では約87.7%の近視進行抑制効果が報告されています。
レッドライト治療は、近視進行抑制効果が高く、現時点では副作用が少ないことが報告されています。ただし、比較的新しい治療法のため、長期的な安全性については今後の研究が待たれます。
そのため当院では、慎重な適応判断と定期的な検査を通じて、安全性に十分配慮しながら治療を行っています。
リジュセアミニ(低濃度アトロピン点眼)治療との併用はできません。低濃度アトロピンをおこなってる患者様は治療開始までに14日間以上目薬を中止する必要があります。
医療費控除の対象になります。治療費(診察費・機器リース費)は医療費控除の対象となります。また、サブスクリプション費用についても、医療費控除の対象となります。ただし、最終判断は確定申告受付の税務署になりますので、お近くの税務署にご確認をお願いいたします。
「子どもの視力を守ってあげたい」そんな親御さんの想いに応える治療法が、レッドライト治療です。1日わずか3分、ご自宅でお子様のペースで続けられる、これまでにない新しい近視治療の選択肢です。お気軽にご相談ください。
そんな悩みから解放される、新しい選択肢、それが「ICL(眼内コンタクトレンズ)」です。
ICL(Implantable Collamer Lens)は、目の中に挿入する視力矯正用のレンズです。水晶体と虹彩の間に薄くて柔らかいレンズを永久的に挿入し、近視や乱視を矯正します。レンズは取り外し可能なため、将来なにかあれば元に戻せることも特徴です。
適応検査(約1.5時間)
カウンセリング・手術説明(約1時間)
手術当日(所要約2時間)
目薬の麻酔を行い、手術は片眼10分程度です。
定期検査(翌日~1年後)
ICLは安全性が高い手術ですが、手術である以上、以下のようなリスクがあります。
当院では、これらのリスクを最小限に抑えるため、厳密な適応判定と定期的な検査を徹底しています。
| ICL(近視矯正のみ) | 両眼 700,000円(税込) |
|---|---|
| ICL(乱視矯正付き) | 両眼 800,000円(税込) |
| ICL適応検査(初回) | 5,500円(税込) |
ありますが、レーシックと比較すると近視が戻ってくることは少ないことが知られています。
18歳から可能ですが、視力が安定してくる21歳以上がおすすめです。
点眼麻酔を使用するため、ほとんど痛みを感じることはありません。
もっと自由にその先へ。裸眼で見えることが、人生を豊かにします。ご希望やご不安がある方は、お気軽にご相談ください。
TOP