2026年11月01日
白内障手術と眼内レンズ選び
白内障手術は、濁った水晶体を取り除き、人工の眼内レンズに入れ替える手術です。
近年は、単に「濁りを取り除く」だけでなく、多焦点眼内レンズによって眼鏡を使う頻度を減らしたり、乱視矯正眼内レンズによって見え方の質を高めたりと、生活に合わせた眼内レンズ選びが大切になっています。
保険診療で使用する単焦点眼内レンズにも、乱視矯正タイプがあります。乱視矯正タイプの単焦点眼内レンズは、通常の単焦点眼内レンズよりも高額なレンズですが、保険診療で使用する場合は、患者さまの追加負担はありません。
2024年のJSCRS Clinical Surveyでは、単焦点眼内レンズにおける乱視矯正タイプの使用割合は約12%と報告されています。一方、当院では2026年4月の単焦点眼内レンズ20件のうち、乱視矯正を行わない眼内レンズは3件のみで、17件に乱視矯正タイプを使用しました(使用率85%)。
乱視矯正眼内レンズを適切に使用するには、精密な術前検査、正確なレンズ選択、手術中の軸合わせなどが重要になり通常の単焦点眼内レンズと比べて医療機関側の負担は大きくなります。しかし当院では、術後の見え方を重視し、必要な方には保険診療の範囲内でも乱視矯正眼内レンズを積極的に使用しています。
当院の特徴 ~精密な術前検査と眼内レンズ選び~
一般的に、白内障手術で使用する眼内レンズの度数計算は、1台の測定装置でも行うことができます。
しかし当院では、眼内レンズ選択の精度をさらに高めることを目指し、光学式眼軸長測定装置「ARGOS」と前眼部OCT「CASIA2 Advance」の2種類の検査機器を併用しています。
ARGOSによる眼軸長や角膜曲率などの測定に加え、CASIA2 Advanceでは角膜の前面・後面の形状や不正乱視、高次収差などを詳しく評価することができます。
それぞれの検査機器の特長を生かして総合的に評価することで、特に多焦点眼内レンズの適応判断や乱視矯正眼内レンズの選択に役立てています。
「白内障と言われたけれど、手術のタイミングに迷っている」
「多焦点眼内レンズや乱視矯正レンズについて知りたい」
「自分に合った眼内レンズを相談したい」
という方は、お気軽にご相談ください。
白内障手術実績
当院では、2025年12月の手術開始以来、2026年10月末までに白内障手術を218件行っており、院長がすべての手術を担当しています。白内障手術中の代表的な合併症である後嚢破損は、一般的には1〜2%程度で起こるとされていますが、当院ではこれまで1件も認めておらず、後嚢破損0件を継続しています。
2026年10月は白内障手術を26件行い、そのうち単焦点眼内レンズを用いた手術は19件、多焦点眼内レンズを用いた手術は7件でした。
当院では、毎週 日曜日・月曜日・金曜日 のお昼の時間帯に白内障手術を行っております。
医療関係者の方へ
平素より患者さまをご紹介いただき、誠にありがとうございます。
当院では、多焦点眼内レンズをご希望の方、乱視矯正を含めたレンズ選択に迷う方、屈折矯正手術後など眼内レンズ度数計算に注意を要する方についてもご相談を承っております。
術前評価では、ARGOS、CASIA2などを用いて眼の状態を確認し、症例に応じて適切な眼内レンズを選択しています。屈折矯正手術後の症例においても、ご希望と適応を慎重に確認したうえで多焦点眼内レンズを選択し、良好な術後経過が得られている症例もあります。
白内障手術のみのご紹介も承っております。ご希望に応じて速やかに紹介元の先生へお戻しすることも可能です。早期のお戻しをご希望の場合は、紹介状にその旨を一言ご記載いただけますと幸いです。
お気軽にご相談ください。